2016年05月30日

6月から目黒区の特定健診・癌検診を実施中です

6月から目黒区の特定健診・癌検診を実施中です。

・一般健診(特定健診)
・大腸癌検診(検便の検査)
・胃癌ハイリスク検診(血液でピロリ菌感染などの検査)
・肝炎ウイルス検診(B型・C型肝炎ウイルス感染の検査)
・肺癌健診(ヘビースモーカーの方などが対象です)

いづれの検診も目黒区から受診券が届いたかたは無料です。
予約は必要ありませんが、できるだけ午前中にお越しください。

特定健診は特にメタボリックシンドロームを重点にした健康診断で、コレステロールや中性脂肪が多い脂質代謝異常や高血圧、糖尿病について検査を行います。また同時に胃がんハイリスク検診、大腸がん検診、前立腺がん検診、肺がん検診、肝炎ウィルス検診などが受けられます。ただし年齢、その他の条件で対象者が異なりますので目黒区から郵送された封筒の書類に目を通して下さい。不明の点は区役所または当院までどうぞ。

なお健康保険組合によって健診の内容が異なります。

また、胃の症状があれば、同時に胃内視鏡検査を受けることもできます。その場合は事前にお電話下さい。



2015年04月16日

胃炎に対してもピロリ菌の治療をしています

平成25年3月から、ピロリ菌の検査・治療に対して厚生労働省は医療保険の適応を拡げました。それまでは胃潰瘍・十二指腸潰瘍に罹った人が対象でしたが、現在は慢性胃炎がある人も対象になっています。ついに国がピロリ菌は胃がんの大きな原因であることを認めて、予防的にピロリ菌の退治を始めたのです。
但し、制度上の制約があります。それは「6か月以内に胃カメラを受けて(バリウムの検査ではダメ)、胃炎が存在することを確認していること」というものです。40歳を過ぎれば殆どの人は多かれ少なかれ胃炎がありますから、この制約は治療受ける人を制限するのではなく、胃腸科の専門医に治療を受けなさいという指導です。もちろん薬を飲むわけですから、それなりの副作用の可能性もあります。慣れた専門医で治療を受けることをお勧めします。当院でも、昨年来さらに多くの患者さんがピロリ菌の治療を受けられました。

2014年01月15日

食道癌治療について思うこと

やしきたかじん氏の逝去が報道されました。ご冥福をお祈りいたします。
その報道の中で、食道癌治療に携わっていた者として気になる部分がありました。氏は早期食道癌の内視鏡的治療後数年で亡くなられたわけですが、内視鏡的治療が可能な程の進行程度であったならば、殆ど完治だったはずです。内視鏡を用いた治療は患者さんの負担が小さく魅力的ですが、一方内視鏡で切除してみたら、想定していたよりも癌が進行していて、手術が必要になる場合もあります。やしき氏の場合はその辺がどうだったのでしょうか?
最近、患者さんの負担が少ない治療法がいろいろ開発されて、注目と期待を集めています。しかし、病気、特に癌の治療においてもっとも重要なのは言うまでもなく、きちんとした治療を行うこと、言い換えれば「癌をきちんと取り除くこと」です。これは主たる部分だけでなく、転移した(している可能性のある)リンパ節も全て取り除くことです。
患者さんの負担の少ない治療の開発は重要ですが、きちんとした治療ができるかどうかがポイントです。医療を行う側は当然ですが、受けられる患者さんも正しい判断の上で選択してください。そのためのアドヴァイスは勿論、必要ならばきちんとした医療機関、医師を紹介いたします。

2013年02月25日

ピロリ菌治療の保険適応が拡大されました

TVでも報道されているように、平成25年2月下旬から胃炎に対してピロリ菌の除菌が健康保険の適応になりました。ピロリ菌はもともと胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因として見つかりましたが、その後胃癌を始め多くの病気の原因になる事が分かってきました。しかし、わが国の健康保険では、胃潰瘍・十二指腸潰瘍のほかには胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌の手術後ときわめて特殊な病気にしか除菌治療が認められていませんでした。
我が国の50歳以上の60〜80%がピロリ菌に感染していると考えられています。現在、毎年10万人以上が胃癌に罹り、5万人が亡くなっています。50歳までにピロリ菌を退治すれば、胃癌に罹るリスクを大幅に減らすことができ、胃癌で亡くなる方はいなくなるかもしれません。
ピロリ菌の退治に際しては、胃カメラで胃炎がある事を確認してからが望ましく、また専門医できちんとした治療をしないと、菌が薬に対して抵抗性を持ち、退治できなくなるのでご注意ください。当院では既に1000人以上の方が除菌治療を受けられています。

2012年07月04日

やっぱり鼻からの胃カメラは楽!

昨日うれしい事があったので、ちょっと自慢させて頂きます。

とても不安そうな様子の40代の女性が診察室に入ってこられました。喉から胸、上腹部に違和感があって胃カメラの検査を受けたいが、今まで検査を受けようとしても、苦しくて我慢できず5つの医療機関で途中で中止になったとの事。まず普通に口からの検査では反射が強くて全くダメだった。眠っている間に検査を受けようとしたが、緊張のあまり鎮静剤が全く効かなかった。鼻からの胃カメラも苦しく、さらに耳鼻科の細いスコープでも無理だった(耳鼻科の喉までのスコープは、胃腸科で使う鼻からの胃カメラよりもさらに細いのです)。
と、おっしゃって、ファイバースコープの検査に恐怖感をお持ちでした。

診察するとやはり胃カメラによる検査が必要と考えられたので、鼻からの胃カメラを受けて頂くことにしました。普通に鼻から局所麻酔をかけて、ゆっくり。とスコープを鼻から入れて進めていくと、難なく食道に入り、検査ができました。途中からは落ち着かれて、会話も可能でした。終わってからはとても安心されて帰られました。

検査は患者さん自身が楽なことは勿論大事ですが、ゲホゲホ、オエーッという反射が強ければ十分な観察ができず、見損ないや見落としかねません。どんなに最先端の器械を使っても、そこだけはどうにもなりません。

患者さんに苦痛無く検査を受けて頂くのは、患者さん自身の為だけではなく、医師にとっても大事なのです。



2012年03月12日

増え続ける大腸癌

大腸癌が増え続けています。2015年には罹患数(大腸癌になる人数)は胃癌を抜いてトップになると予測されています。なぜ大腸癌が増えるのか?は、日本人の食生活の欧米化に関係があります。脂肪や動物性たんぱく質の多い食品を取り過ぎると、それらが分解される過程で発癌性のある物質ができます。また、食物繊維の少ない食品で便秘になれば、この発癌性物質が腸の粘膜に接触する時間が長くなり、大腸癌ができやすくなります。
では、食物繊維が豊富な食品を食べていれば大腸癌になり難いのか?残念ながら、理屈通りにはいかないようです。2005年「野菜や果物をたくさん食べても大腸癌になる危険性は変わらない」、2007年には「便通が2〜3日に1回の便秘がちな人も大腸癌になる危険性は高まらない」との研究結果を厚労省が発表しました。食物繊維の多い食品に大腸癌の予防効果を期待するのは無理なようです。一般的に何かを食べたり飲んだりすることによって癌を予防するのは不可能と考えた方が良いでしょう。それより、大腸癌で死なないためには便潜血反応による大腸癌検診を受ける方が余程効果的です。
我が国の5大癌といえば胃癌・大腸癌・肺癌・肝臓癌・乳癌ですが、胃癌はピロリ菌感染者の減少、肺癌は喫煙者の減少、肝臓癌はC型肝炎感染者の減少で将来的に減ると考えられていますが、大腸癌に関しては減少する要素がありません。大腸癌は早期発見可能な癌であり、早期発見すれば死亡に至る事は極めて稀です。是非、検診を受けて下さい。

順天堂大学下部消化管外科冨木裕一准教授の論文を基にしています。

2012年03月05日

女性では癌による死亡は大腸癌によるものが最も多い

何となく意外な感じがするかもしれませんが、女性の癌死(癌による死亡)で最も多いのは大腸癌で、乳癌や子宮癌よりも多いのです。(2010年の統計)
乳癌や子宮癌を気にして検診を受ける女性は多いのですが、大腸癌については比較的関心が低いようです。現在大腸癌は診断技術と治療法の進歩によって、死亡率は約30%ですから、大腸癌によって死に至るのは極めて残念なことです。大腸癌の検診は先ず便の潜血反応であり、痛くも痒くも無い検査です。自宅で2日に渡り便のごく一部を取ってきていただくだけです。それで結果が陽性(便中に血液が混ざっている)ならば、大腸内視鏡による精密検査を受けます。当院でも毎年必ず便潜血反応による検診で大腸癌が見つかります。早期の癌ならば、お腹を切らずに内視鏡によって治療できる場合もあります。是非、大腸癌検診を受けて下さい。

2011年06月27日

脂肪肝から癌になる!?

健康診断でGOT(AST)、GPT(ALT)やγ-GTPの値が高く、さらに中性脂肪が多いと「脂肪肝」と指摘されます。アルコールや高脂肪食をとり過ぎて内臓脂肪が増え、肝臓にも脂肪が蓄積しているのですが、余り重大に考えられていないのではないでしょうか。しかし最近では、脂肪肝から肝硬変になった例が増えています。今までわが国では、B型かC型のウィルス性肝炎が慢性肝炎から肝硬変、最終的に肝癌へと進むので、脂肪肝では肝硬変にならないと考えられていました。我々が学生の頃の教科書にも、そう書かれていました。しかし食生活の欧米化が進み、高脂肪食が好まれ、肥満やメタボリック症候群が社会問題になるほど、生活習慣が変化しました。そして遂に脂肪肝が原因の肝癌とB型肝炎による肝癌による死亡数は殆ど同じになってしまいました。さらに困る事にアルコールを飲まないのに過食によって脂肪肝から肝硬変へと進む例も増えているのです。

健康診断で脂肪肝と指摘されたら、軽く考えずにきちんと生活習慣を見直し、肝機能のチェックを定期的に受けて下さい。



2011年04月07日

ピロリ菌の有無を調べる

ピロリ菌の検査についてのご質問が多いので、もう1度整理してみましょう。
ヘリコバクター・ピロリ(=ピロリ菌)が胃に存在するか判定する検査の方法はいくつかあり、それぞれ特徴と長所・短所があるので目的により使い分けが必要です。
主な検査法について説明します。
  1. ヘリコバクター・ピロリIgG(HP-IgG)の測定:血液中(便や尿でも可)のピロリ菌に対する抗体の量を調べる方法です。抗体量が多ければピロリ菌が存在すると考えられます。食事などの関係無く、何時でも検査できるので健康診断や人間ドックの際によく使われます。正確で確実な検査法ですが、ピロリ菌が(除菌などによって)消失してから、抗体の量が減るまで6〜12ヶ月かかります。
  2. 迅速ウレアーゼ試験:胃カメラの検査時に胃粘膜のごく1部を採って特殊な試薬との反応でピロリ菌の有無を検査します。ピロリ菌は胃粘膜全体に存在するのではなく、地図状にまだらに存在するので、採った個所にたまたま存在しなければ、陰性になってしまうこともあり得ます。したがって、陽性に出ればピロリ菌の存在は確実ですが、陰性の場合に100%存在しないとは言いきれません。ですから、除菌後の判定には不向きです。また当然、胃カメラの検査が必要となります。
  3. 顕微鏡検査:△凌彗ウレアーゼと同じように、胃カメラで1部の組織を採って、顕微鏡でピロリ菌の有無を観ます。迅速ウレアーゼ試験と同じ弱点があります。
  4. 呼気テスト:特殊な試薬を飲んでから、風船のような袋に息を吐き出して、その呼気を検査します。除菌後の判定に最も適しています。除菌後2ヶ月後に行います。
以上のようにそれぞれの検査法をケースバイケースで選択することが必要となります。ご質問があれば、ご連絡下さい。


2011年03月03日

下血したら

胃や腸から出血して、血液が肛門から出てくる状態を「下血」と言います。(厳密には粘血便などを分けて考えるのですが、ここでは肛門から血液が出る事を下血としましょう。)口から肛門までのどこから出血しても下血しますが、口から胃までの間からの出血では相当な量が出ないと下血(この場合はタール様の便)を自覚しません。また、大腸の肛門近く(S字状結腸、直腸)からは少量の出血でも鮮血が出ます。
多くの方が「下血」で来院され、ご自身は痔からの出血ではないかと思われています。確かに痔(いぼ痔=痔核)は下血の主な原因の一つですが、怖いのは痔核からの出血だと思っていたら、大腸の病気であったということです。最も怖いのは大腸癌ですが、それ以外にも潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症性腸疾患という病気もあります。まだがんの危険年齢ではない、20〜40代の比較的若い世代でもかかります。潰瘍性大腸炎やクローン病は難病に指定されており、長い経過をとりますが、きちんとした治療を受ければ、上手くコントロールできるようになりました。
下血で来院された患者さんを検査すると、思わぬ病気を発見することはままあります。下血を見たら、大腸検査は絶対必要と言えます。


当院について
渡辺医院
胃腸科/内科/皮膚科/消化器科
当院では風邪から高血圧、高脂血症(高コレステロール血症)、糖尿病までの一般内科診療はもちろんですが、特に消化器病(胃腸の病気)の診療に力を入れています
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東京都目黒区中目黒5-26-8
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